みやじ整骨院コラム

2018.10.01更新

骨盤まわりの悩みは、男性に比べ女性に多い傾向があると言われています。

 

理由は、お産の影響で靭帯・筋膜が弛緩や断裂を起こしたり、

筋肉量がそもそも男性に比べて少なく、加齢に伴う筋肉の衰えが

顕著であることなどが挙げられます。

 

また男性に比べ女性は、骨盤底筋が弱くなると尿失禁など引き起こしやすく、

実は密かに悩みを抱えている方も多いという調査結果もあります。

 


骨盤底筋は、普段ほとんど意識することなく生活しているため、

鍛えようという意識が働きにくい部分です。

 

逆に、ほんの少しでも意識すると、変化が現れやすい部分でもあります。

 

そこでオススメなのが、ケーゲル体操です。


ケーゲルとは、日本語に直すと「骨盤底筋」を意味し、骨盤の内側に

沿うようにして存在する筋肉群のことを指しています。


産前産後、QOL(Quality of Life=生活の質)を、保つ目的で

妊婦に指導される運動です。

 

【ケーゲル体操の手順】


床に仰向けに寝転がり、両足を肩幅に開きます。

その状態から膝を立てて、腰を浮かせて身体が一直線になるようなポーズを取ります。

この時、お尻の穴が身体の中に引き上げられるような

感覚を意識するようにしましょう。

意識を集中し10秒間程度キープして、すとんと力を抜く。

これを3~5回程度繰り返してください。

 

仰向けのポーズで骨盤底筋の位置をしっかり意識できるようになると、

立位の際も簡単にエクササイズができるようになります。

 

台所で料理をするときなど、立ったままで、同じように骨盤底筋を

身体の内側に持ち上げるようにお尻にギュッと力を入れてみてください。

 

慣れてくれば簡単にできると思いますので、ぜひチャレンジしてみてください。

投稿者: みやじ整骨院

2018.09.26更新

「栄養学」は耳にすることがあっても、『時間栄養学』という言葉は

初めて聞くという方も多いのではないでしょうか。

 

「不規則な生活が続いて生活リズムを整えることが出来ない」と、

お悩みの方に知っていただきたい考え方です。

 

生活リズムの改善には、質の良い睡眠と、目覚めに

朝日を浴びて体内時計をリセットする方法が

有効と言われていますが、食事にも体内時計を

整える効果があるのをご存知でしょうか?

 

私たちの身体は「いつ食事したか?」を基準に

1日の活動と休息のリズムを決定しています。

 

特に朝食開始の時間が重要なスイッチ機能を果たしている

ことが、近年の研究で分かってきました。

 

また1日に同じ栄養素・カロリーを摂取することを前提として、

日中の活動期のみ食事をする場合と、活動期・休息期両方の

時間帯に自由に食事ができる場合を比べると、後者のほうが

肥満率が高いことがわかっています。

 

夕食はできるだけ早めに済ませ、目覚めに野菜ジュースや青汁を

1杯飲むなどして、体内時計を整える習慣をつけましょう。

投稿者: みやじ整骨院

2018.09.19更新

フロリダ大学の味覚研究チームをはじめ、いくつかの研究報告によると、

胎児期の味覚経験が子供の味覚形成に、大きな影響を及ぼしている

という研究データがあるそうです。

 

赤ちゃんがお母さんのお腹にいる頃、お母さんが食べていた食事が、

子供の味覚に影響するということです。


胎児の味蕾が形成され始めるのは、妊娠8週前後といわれます。

 

妊娠12週前後には味蕾は成人並に発達することがわかっているそうです。

 

さらに妊娠20週頃には、舌や口腔内の感覚が形成され、

そのころには甘味と苦味を感じられるようになるそうです。

 

 

米・モーネルケミカルセンターでは、生後の赤ちゃんの味覚に影響することを

確認するため下記のようなグループを作り調査しました。

 

グループ①……妊娠中300mlのにんじんジュースを一週間のうち4日間飲む


グループ②……妊娠中300mlの水を一週間のうち4日間飲む(にんじんジュースを飲まない)


グループ③……授乳開始から2ヶ月間、にんじんジュースを毎日飲む

 

この後、離乳食を開始した乳児ににんじんジュースを与えたところ、

グループ①のお母さんから産まれた乳児が、最もにんじんジュースを

好んで食したという結果が出たそうです。

 

これには、食物新奇恐怖症(ネオフォビア)という現象が

影響していると言われています。

 

この現象は、もちろん大人にもあるもので、

体験したことのない味に対し危険を感じるというものです。

 

大人は、今までの経験や知識でカバーし、新しい味わいを楽しむこともできますが、

子供の場合、慣れるまでに時間が掛かってしまう場合が多いと言われています。


胎児期の味覚体験が、生まれた後の食べ物の好みに

影響を与えるなんて、興味深い研究結果ですね。

投稿者: みやじ整骨院

2018.09.10更新

『milking action(ミルキング・アクション)』という言葉をご存知でしょうか?

 

これは重力の影響で心臓から遠い脚に留まりがちな静脈血を、筋肉のポンプ作用を

利用して心臓に還流させることから、乳搾りに見立てて表現した言葉となります。

 

心臓の動きだけで脚に溜まった静脈血を心臓に戻すのは、

心臓への負担がかなり大きくなります。

 

そこで、心臓に負担をかけずに全身の血流を健全に保つには、全身の筋肉を

上手に使い、血液循環を活性化させることが大切となります。

 

ふくらはぎは、心臓から一番遠くにある大きな筋肉群であるため、筋肉が収縮する際に

力強いポンプ作用となり、血液を送る役割をしてくれることから、「第二の心臓」と呼ばれています。

 

立ち仕事や座りっぱなしの生活が多い現代人には、ウォーキングやジョギングなど

軽い運動を取り入れるだけでもかなりの効果が期待できます。

 

米ハーバード大学の調査でも、『週に2.5時間のウォーキング習慣を続けることで、

平均3~4年寿命が伸びる可能性がある』という結果が発表されています。

 

「筋トレするぞ!」と気負う必要はなく、最初は気分転換のつもりで

毎日30分からでいいので歩かれてみてください。

投稿者: みやじ整骨院

2018.09.04更新

「冷えのぼせ」ってご存知ですか?

あまり聞きなれない言葉だと思います。

「冷えのぼせ」とは、冷え性の症状のひとつです。

 

「冷え症」には、いくつかの段階があるとされています。

身体が冷えるとまず「血行不良型」の冷えが生じます。

この状態が続くと、血液やリンパ液の循環が滞り、余分な水分や老廃物などを回収できず、

むくみを起こす「水分代謝異常型」の冷えに発展します。


更に、この状態が続くと、恒温機能(体温を一定に保つ本能的な機能)が働きはじめ、

生命維持に最も重要な頭部の温度をあげようと自律神経が信号を送ります。


その結果、「頭部や上半身は熱いのに、手足は冷えている」というアンバランスな状態になります。

この「自律神経異常型」の冷えが、いわゆる「冷えのぼせ」の症状となります。

 

中医学では「上熱下寒」「表熱裏寒」などと呼ばれ、改善すべき症状の一つとされています。

 

 

冷えを身体に呼び込みにくい工夫を


クーラーの効いた室内に長時間いたり、クーラーの効いた室内と蒸し暑い室外を行き来をすると、

寒暖差疲労が起こり、自律神経のバランスが乱れ血液循環が悪くなります。


室内ではクーラーの冷気に肌を直接あてないよう、羽織れるものを一枚準備しておくとよろしいでしょう。

足首や手首、首などの冷えやすいポイントをカバーすることも効果的です。


また、冷たいものを飲んだり食べたりしていると、身体が芯から冷え切ってしまいます。

内臓の冷えは消化機能を低下させ、夏バテの原因になるので、

できるだけ常温や温かいものを選ぶよう心がけてみてください。

 

 

身体の中から熱を作り出す努力を


意外と見落とされがちですが、身体で最も熱を作るのは筋肉です。

筋肉の少ない女性に冷え性が多いのは、このためですが、

だからといってハードな運動が必要なわけではありません。

 

運動不足を解消する程度の軽い運動を、毎日少しづつ行うだけでも、冷えの症状の改善につながります。

 

また、筋肉が疲労で凝り固まった状態だと血流も悪く、運動やストレッチだけではなかなか改善されません。

その場合は、電気治療やマッサージなどで筋肉をほぐすことが効果的ですので、当院にお越しください。

 

 

ストレス解消と冷えの緩和には、お風呂が効果的


シャワーで済ませてしまう方も多いかもしれませんが、長い時間でなくても良いので夏場こそお風呂に浸かり、1日の疲れをリセットしてください。

温かいお湯は身体に溜まった冷えを和らげてくれるほか、筋肉の緊張やコリをほぐしたり、

自律神経を整えるなど、様々な効能があります。

 

 

しつこい冷えが取れない時は、ツボで温活もおすすめ


冷えが取れないときには、使い捨てカイロなどを利用して、ツボを直接温めるのもオススメです。

おへその下にある「丹田」というツボや、背骨の一番下にある「仙骨」のあたりを温めると、

身体が温かくなり、免疫力が向上する効果があると言われています。

お腹がほかほかと温かいと、気分も落ち着き不思議と安心感がありますので試してみられてください。

投稿者: みやじ整骨院

2018.08.27更新

健康のために睡眠はとても大切で欠かせないものです。


元気に動くためにもしっかりと寝ることは重要です。

 

ですが、なかには『寝ても寝ても眠い』という人もいることと思います。


夜きちんと寝ているのに日中に強い眠気が起こる人は特に注意が必要です。


もしかしたら過眠症という睡眠障害の可能性があります。

 

一日中眠い原因、その陰に潜んでいるかもしれない病気と、その対処法を紹介します。

 

 

過眠症とは?


夜しっかり寝たのに日中も眠い、眠気に勝てずどこででも眠り込んでしまう……。


このような症状をひとまとめに「過眠症」といいます。


病名というよりは、状態をさす言葉といえます。

 

ここでは、「過眠症」に含まれる代表的な病気を2つほど紹介します。

 

(1) 睡眠時無呼吸症候群

 


この病気は、耳にしたことがある方も多いことと思います。


舌の付け根や、のど回りが寝ている間に気道を圧迫して睡眠時に呼吸がとまってしまい、睡眠が阻害される病気です。


この病気の特徴は、なんといっても酷い「いびき」にあります。

 

自分ではしっかり寝て、休んでいるつもりでも無意識に呼吸がとまってしまうので、脳や体が休息できない状態になってしまいます。

 

(2) うつ病


うつ病も過眠症の原因になることもあります。

 

うつ病になると常に疲労感や倦怠感に悩まされることが多くなります。


そのため疲れた体をどうにかしようと睡眠時間が長くなってしまいます。


しかし、うつ病になると日中の活動量が減るため、質の良い睡眠ができなくなり、
いくら寝ても体のだるさがとれない状態となります。

 

過眠症の改善方法


過眠症になる原因はさまざまですが、うつ病が原因と思われる過眠症の場合は、

精神科など専門医に相談することをおすすめします。

 

なかには、睡眠習慣を改善することで症状が緩和することもありますので、


まずは自分の生活習慣・睡眠習慣を見直してみてはいかがでしょうか。

 

<生活習慣>


・ 朝食をきちんと食べましょう。


朝食は脳の働きを活性化させるために重要となります。


日中を最高のコンディションで過ごすために、きちんと朝食を摂るように心掛けてみてください。

 

・適度な運動をしましょう。


運動をして体が疲れると疲労回復のために睡眠を必要とします。


入浴後の簡単なストレッチでも構いませんので、まずは、少しでも体を動かしてみることから初めて行きましょう。

 

<睡眠習慣>


・ 就寝時の室温にも気をつけましょう。


夏は25℃、冬は18℃が適温とされています。


特に夏は暑くて寝ずらいからとエアコンをガンガンつけて就寝する人がいますがそれはよい睡眠を妨げているかもしれません。

 

・ 電気の明るさの調節をしましょう。

 

人間には明るい時に活動して、暗くなったら寝るというリズムがあります。


なかなか難しいかもしれませんが、就寝の1時間前には室内をある程度暗くすることをおすすめします。

 

暗くすることで、メラトニンの分泌が促され、睡眠のための準備ができます。

 

携帯やパソコンなど、強い光を寝る前に見ることも控えたほうがよろしいでしょう。

 


少しでも睡眠の質が上がるよう、生活習慣・睡眠習慣を見直して見られてください。

投稿者: みやじ整骨院

2018.08.20更新

夏はシャワーだけ!という人も結構いると思いますが、

湯船に浸かるメリットは想像以上に大きいのを知っていますか?


「湯船に浸かるのがいいってよく聞くけど、暑い夏に湯船になんか浸かったら余計に汗をかいて何のためにお風呂に入ったかわかんないよ」って人に”もう入らずにはいられない”湯船に浸かる5つのメリットをご紹介したいと思います。

 

毎日10分の入浴で得られる5つの健康効果


① 体臭を軽減する


夏は汗をかくから体臭がきつくなると思っていませんか?
実はそれ、体の汚れがきちんと落ちていないからかもしれません。

10分以上湯船に浸かるだけで汚れの8割が取れるといわれています。


お湯につかり体が温まることで、毛穴が開き、毛穴に詰まっている脂や汚れ、

皮膚の表面に付着している老廃角質が柔らかくなり、ゴシゴシ擦らなくても十分キレイになるそうです。


シャワーだけでは体の表面の汚れしか洗い流すことができず、

体に汚れが残ることで体臭を引き起こしているかもしれません。


(※ 汗をかきやすい首やわきの下などは、ボディソープを使う方がよいでしょう)

 

② 基礎代謝がアップする


湯船に浸かるだけで、結構な運動をしたことになるってご存知ですか?


熱すぎない程度のお湯に10分浸かるだけで、40~80キロカロリー程も消費することができます。


この消費量は、ウォーキングまたはジョギング10分にも匹敵し、

のんびり入浴を楽しむだけで運動並みのカロリーが消費できるなら

毎日入る価値は十分にあるのではないでしょうか。


しかし、長風呂はお肌の保湿成分が流出し、乾燥肌や敏感肌を招くこともありますので、

20分以上の入浴は注意が必要です。

 

③ 体の疲れを取る


湯船に浸かることで体に適度な水圧がかかります。


この水圧は、筋肉をほぐしたり血液やリンパの流れをよくしたりするマッサージ効果があります。


血行がよくなることで、体内の疲労物質がより早く排出されやすくなるため、

疲れが取れ、回復が早くなるといわれています。


また、水圧がかかった血流はスピードがアップし、たくさんの血液が体中に流れ、

豊富な酸素や栄養が体の隅々までしっかり届くようになります。

これにより、むくみが取れやすくなります。

 

④ リラックスする


人の体は心地よい程度のお風呂に浸かるとホッとした気分になる人も多いのではないでしょうか。


水の中では、体重は約1/10になっているため、自分の体重にかかる重力から解放されます。


すると普段体重を支えている関節や筋肉への負担が軽減され、

緊張がほぐれてリラックスすることができるのです。


更に、入浴で体温が上下することで、自律神経のバランスが整い、

リラックスしやすい状態になります。

 

⑤ 寝つきがよくなる


私たちの体は、体温が下がる時に眠くなります。

就寝の1時間ほど前に入浴することで、夏の寝苦しい夜でも

眠りにつきやすくなり、夏の睡眠不足を解消しましょう。

 

 

 以上、シャワーをやめて、お風呂に浸かるだけでこれだけのメリットが

あるので、是非今日から、暑さに負けずお風呂に浸かってみてください。

なお、お風呂に入る際はペットボトルを持ち込んで、こまめな水分補給を忘れずに!

投稿者: みやじ整骨院

2018.08.06更新

皆さん、乾燥は冬だけの問題だと思っていませんか?


実は蒸し暑い夏の室内にも、乾燥の落とし穴はあります。

 

エアコンによる夏の乾燥


まず、簡単にエアコンのしくみについてお話します。


エアコンは室内機と室外機のセットから成り立っています。


室内機と室外機の中にはそれぞれ熱交換器があり、室内で取り込んだ暑い空気をパイプ(冷媒)で外の室外機に運び、そこで熱を放出し、冷たい空気へと変換します。


そして冷たい空気はまたパイプを通り、室内へと吐き戻されるのです。


夏場に大量の水が室外機のホースから排出されているのを見かけると思いますが、あれは温度が下がったことにより、空気中に含みきれなくなった水分が結露してできたものなのです。


つまり、室内の空気は、室外機を通って熱と水分を取り除かれ、また室内へと戻るということを繰り返しています。


これにより、室内の温度と湿度がグングン下がっていくわけです。

 

 オフィスなど長時間冷房にあたることの弊害


もちろん、日常生活、とくに家庭において、冷房をつけただけですぐに乾燥被害がおこるわけではありません。

しかし、長時間エアコンをつけっぱなしにしているオフィスなどでは注意が必要です。


オフィスでは乾燥に加え、デスクワークの場合などに長時間エアコンの風にあたりつづけてしまうことも、乾燥被害を助長する一因となっています。


乾燥とエアコンの風に直接あたることにより、以下のような健康被害が引き起こされると考えられます。

 

 ドライアイ
 喉の痛み
 肌、粘膜の乾燥
 上記に伴い引き起こされやすくなる風邪、感染症など


いずれも軽めの症状といえるかもしれませんが、これが職場で毎日続くとなると、けっこうきついものです。

また、作業効率にも影響を与えかねません。

 

室内だからと安心せずに、こまめな水分補給や目薬をさすなど注意してください。

投稿者: みやじ整骨院

2018.07.30更新

「熱射病」は最重症型の熱中症なのです

 

「熱中症」は「暑熱環境における身体適応の障害によって発生する状態の総称」と定義されます。

 

簡単にいうと、「気温・湿度の高い環境によって引き起こされる体調不良」といえるでしょう。

 

この「熱中症」の最重症型が「熱射病」です。

 

また、太陽光が熱源となって、脱水などを引き起こし、相対的に循環血液量が減少しておこる 、

 

いわゆる「立ちくらみ」を「日射病(熱失神)」といいます。

 

但し「熱射病」の中で、太陽光が熱源となっているものを「日射病」と記しているものもあり、

 

このあたりは少し紛らわしいところです。

 


 「熱中症」が新しい分類になった理由とは

 


「熱中症」には、「熱失神」「日射病」「熱けいれん」「熱疲労」「熱射病」といった病態が存在します。

 

しかし、定義自体があいまいで混乱があることや重症度を把握しにくいという問題点が指摘されていました。

 

また「熱中症」は予防・早期発見・早期診断が重要であることから、専門家以外でも理解しやすい分類と疾患概念が必要とされていたのです。

 


 熱中症が起きやすい気温と湿度とは

 


熱中症の発生に最も寄与する気象要素は「気温」です。

 

夏期の湿度が高い日本では、気温だけでなく「湿度」も熱中症の増加に大きく寄与します。

 

梅雨明け前後7月中旬から8月上旬にかけてピークを迎え、発症時期は12時および15時前後の日中が最も多いとされています。

 

また、暑くなる前は、真夏よりも低い温度で熱中症が発生します。

 

ただし、熱中症は夏場に限らず、どのシーズンでも起こる可能性があります。

 

高齢者で、体温中枢のコントロール機能が十分でない人、あるいは潜在的に脱水のあるような人では特に注意が必要です。



熱中症のリスク指標として、人体の熱収支に与える影響の大きい気温、湿度、輻射熱の3つを取り入れた指標、

暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)が推奨されています。

 


 熱中症にかかりやすい人・リスクが高く注意が必要な人とは


 
性別では男性に多く、年齢・発生状況別にみると、若年男性はスポーツ、中壮年男性は労働でおこりやすいようです。

 

高齢者では、男女ともに比較的安静にしている状態での熱中症が多く、屋内での発症頻度が増加しています。

 

労働環境下でない熱中症は、日常生活の中で徐々に進行するため、周囲の人に気付かれにくく、対応が遅れて重症化する傾向にあります。

 

特に「高齢」「独居」「日常生活動作の低下」「精神疾患や心疾患などの基礎疾患」が熱中症で死亡する危険因子とされています。

 


 熱中症の予防には水分補給と同時に塩分摂取を

 


スポーツドリンクのこまめな水分補給でも問題ありませんが、スポーツドリンクは塩分量が少なく、糖分が多いという特徴があります。

 

熱中症の水分補給には、塩分と水分の両者を適切に含んだもの(0.1~0.2%の食塩水)が推奨されます。

 

現実的には、市販の経口補水液(オーエスワンなど)ということになるでしょう。

 

梅昆布茶や味噌汁なども、ミネラル・塩分が豊富に含まれており熱中症の予防に有効といえます。

 

夏場は特に高齢者に脱水症が生じやすく、また脱水に自分では気づきにくいので注意が必要です。

 

さらに、高齢者はお茶など塩分が少ないものを好む傾向にあり、自分では水分補給をしているつもりでも、結果的に電解質が補給されていない場合もあります。

 

日頃から、経口補水液などを定時に飲むような習慣をつけさせることが熱中症の予防につながります。

 


 「熱中症は危険」という再認識と意識の共有が大切です

 


熱中症は危険な病態ということを、本人のみならず、「スポーツ指導者」「作業監督者」「高齢者を介護する人たち」もよく知っておくことが必要です。

 

夏場のみに起こるという先入観をもたず、「夏場以外のシーズンでも起こりうる」「炎天下の屋外以外でも起こる」ということを心に留めておきましょう。

 

高齢者が熱中症になりやすいのはもちろんですが、スポーツマンでいくら強靭な肉体を持っていても、熱中症になる可能性は十分あります。

 

熱中症なってしまったら、自分でどうにかなるものではありません。

 

「根性論」で頑張らせすぎないように気をつけましょう。

投稿者: みやじ整骨院

2018.07.24更新


 
リラクゼーションとは

ストレッチによって得られる効果の1つに「リラクゼーション効果」があります。
 
一般的なリラクゼーションという言葉は、
 
「リラックスした状態」または「リラックスした状態に導く行為」のことを指しています。
 
しかし、運動学習の分野におけるリラクゼーションの定義はこれらとは少し意味合いが異なってきます。
 
Covilleらは以下のように定義しています。
 
「リラクゼーションとは、特別な仕事を要求されていない筋肉は筋活動を起こさず、
 
仕事をしなくてはならない筋肉は必要に応じた最低限のレベルで筋活動を高めるといった、筋活動を制御する能力である」(Coville,1979,P178)
 
つまり、リラクゼーションとは「筋活動を必要最低限に低下させること」であり、人間の運動スキルの1つであるとしています。
 
ただリラックスするのではなく、必要最低限のエネルギー消費で体を動かせるようにするということです。
 
 
 
 
ストレッチとリラクゼーション効果
 
「筋活動を低下させる能力」というのは、運動や日常生活において非常に重要です。
 
必要”以上”の筋活動は
 
酸素やエネルギーの浪費
心臓血管系へ負担
 
となり、身体活動の妨げとなります。
 
またこれは疲労の蓄積にも影響を及ぼし、怪我のリスクにもつながります。
 
 
継続的なストレッチは筋肉の緊張を解きほぐし、筋肉を「脱力状態」へと導きます。
 
この脱力状態こそが「必要最低限のエネルギー消費」の状態です。
 
 
継続的なストレッチによって、筋肉そのものの柔軟性を上げていくことが大切になります。
 
 
 
まとめ
 
リラクゼーションとは、ただリラックスするだけではありません。
 
「筋活動を必要最低限レベルに低下させること」が重要であり、そのためにはストレッチを通じて筋肉の「脱力状態」を作り出すことが大切です。
 
その場限りではなく、継続的にストレッチを続けてみてください。。
 

投稿者: みやじ整骨院

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