哺乳類であるヒトは、爬虫類や昆虫と違って、
体温を一定に保つことができる恒温動物です。
体温を一定に保つためには、筋肉を細かく収縮させて
ブルブル震えることで熱を産生したり、発汗や皮膚への
血管を拡張させることによって、熱を放出したりします。
では、「平熱」とは何度のことでしょうか?
平熱は年齢や性別等によってさまざまで、
当然個人差があります。
また、個人でも1日のうちで変動するため、
いつ測定するかによっても異なります。
子供だけでなく、大人も自分自身の平熱は把握しておきたいものです。
自分の身体がきつくない体温がその人の平熱だとも言えます。
しかし一定の基準があると便利なので、一般には37℃未満を平熱と考え、
予防接種などでは、37.5℃以上の場合、ワクチン接種ができないことになっています。
また、体温はどこで測定するかによっても異なります。
口や脇、直腸などが一般的ですが、体温計によっては耳に当てたり、
おでこに当てて測定するものがあったりと、
どの数字を信じるべきか判断に困ってしまいます。
最も外気の影響が少ないのは直腸温ですが、
毎回肛門に体温計を入れるのは抵抗があるかと思います。
大切なのは、最も計りやすい方法で体温測定を繰り返し、
その平均を目安にすることです。
子供にしろ大人にしろ、発熱時に異常な値だとわかりやすくなります。
普段の平温と発熱を知る意味では、日ごろから測定方法を
決めておくことが大切になります。