私たちの体が感染症などに対して抵抗力を
獲得する現象を免疫といいます。
この免疫の働きは、強弱の差はあるものの、
誰もが持っている生体の防御システムです。
免疫力が低下していると風邪をひきやすくなったり、
アレルギー性の病気や生活習慣病にかかりやすくなります。
免疫力を高めておくことが、そのような病気の予防になるといえます。
免疫力を高める7つのポイント
1.腸を元気にする
腸の中には善玉菌と悪玉菌、そのつどどちらか強いほうに付く
日和見菌の3つに分けられ、善玉菌が多いと免疫力が高まります。
脂肪の多い食事、ストレス、睡眠不足、冷えなどで腸が元気が
なくなってしまうと、悪玉菌が増えすぎて免疫力が低下します。
2.食事
善玉菌を増やすには食物繊維を積極的にとることです。
特にヌルヌル食品、オクラやモロヘイヤ、海藻、こんにゃくなど
水溶性食物繊維を含むものは、善玉菌を増やし、便秘を解消し、
免疫力を高めます。
また、ヨーグルトに含まれるビフィズス菌は細胞膜に
免疫力を高める働きがあり、ビフィズス菌が腸内で作る
酪酸は大腸ガンを抑制するといわれています。
3.適度な運動
まずは1日に10分程度の体操をするだけでもよいですから、
運動の習慣をつけることが大切です。
可能ならば、うっすらと汗をかく程度の時間、
散歩ができるとよいでしょう。
運動は免疫機能を向上させる他にも、生活習慣病を予防したり、
転倒を防いだり、脳を活性化させ るなどの効果があります。
4.体を冷やさない
体が冷えると、肩こり、腰痛、下痢、便秘、生理不順、
貧血などのさまざまな不快症状が現れます。
体の冷えは自律神経を乱し、免疫力が低下します。
冬はもちろんのこと、夏でも冷房などで体が冷えないように
襟巻きや靴下、腹巻などを利用して冷え対策をしましよう。
5.ぐっすり眠る
夜にきちんと眠れば、昼間はすっきり起きて動けるようになります。
昼は交感神経が、夜は副交感神経が優位に働くという自然な
切り替えをするためにも、睡眠のリズムを確保することが重要です。
6.よく笑う
笑うと副交感神経が優位に働きます。
また、NK細胞という、免疫をつかさどる細胞が活性化される
ことが分かっています。
たとえ作り笑いでもそのような効果がみられます。
7.ストレスを貯めない
ストレスを受けると交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、
交感神経が優位になり、その結果免疫力が低下します。
以上が、免疫力を高める7つのポイントになります。
よい生活習慣の人ほど長生きであるという研究があります。
「喫煙をしない」「飲酒は適度か全くしない」「定期的に運勤をする」
「適正体重を保つ」「7~8時間の睡眠をとる」「朝食を食べる」といった
よい習慣が多くある人ほど、身体的・精神的な健康度が高くなっています。
また、若いころからよい習慣を身につけている人が健康であるのは
もちろんですが、高齢になってから生活習慣を改善した場合でも、
健康上の効果があることがわかっています。
今からでも遅すぎるということはないので、
少しずつ生活習慣を見直してみてください。