前回の記事の続きです。
低体温の改善方法としては、まずは生活習慣を見直します。
1日の生活リズムで大事なのは睡眠・運動・食事です。
■睡眠でできる低体温対策
・寝付きの悪さを解消する
寝る前はカフェインを含む刺激物を避け、軽い読書や音楽などでリラックスし、
入浴はぬるめのお湯にします。
部屋の照明もやや暗めし、食事は3時間前までに済ませること。
また、スマホや電子書籍は控えさせましょう。
・眠たくなってから床につくようにする
ふとんやベッドの中でだらだらするのではなく、眠くなってから床につくようにします。
・規則正しい生活をさせる
普段の睡眠時刻を決めて、体内リズムを整えます。
・より深く眠るための工夫をする
三度の食事と適度な運動をし、睡眠時間にこだらない、
いびきや不規則な呼吸になっていないかどうかを調べます。
・スッキリ目覚められる工夫をする
体内時計のリセットのため、朝の光を浴びさせましょう。
・寝だめせずに休日でも同じ時刻に起床させる
体内時計を整えるのに有効です。
・テレビ・ゲーム・スマホの利用時間を決めておく
光刺激のあるテレビ・ゲーム・スマホなどで寝つきが悪くなり、
また一定の姿勢をとり続けることで筋肉量の低下を招くので、
長時間の使用を避けるようにしましょう。
・適切に冷暖房を使用する
快適な睡眠のために、1日の中で寒暖差が少なくなるように
冷暖房の調節を行います。
■運動でできる低体温対策
体温がピークになる時間に体を動かすと効果的です。
朝7時に起床すれば、午後3~5時頃に体温のピークになります。
体を動かすことで、熱を作りだす産熱と熱を放散する放熱の機能が活性化され、
自律神経の働きもよくなり、体温を一定に保つことができるようになります。
継続的な運動を行うことで筋肉量が増え、体温も上がり、
代謝がよくなり、ホルモンの状態がよくなります。
すると生活リズムが整い、十分な睡眠時間を取ることができるようになります。
1日の熱産生量の50~60%は、筋が動くことによる代謝で、
このエネルギーを生み出す源が食事です。
■食事でできる低体温対策
しっかりと毎日、朝食を取る必要があります。
文部科学省によると、小学校6年生の11.3%が朝食を取っておらず、
中学生ではさらにその割合が増加します。
体力と朝食には関連が見られ、朝食を毎日食べない子は
体力合計点が低くなっています(全国体力調査)。
夕食をしっかりと食べたり、夜は早く寝たりするなど、
ちょっとした工夫で朝型の生活にすることができます。
排便習慣も重要で、朝食をしっかりと取ることで
朝に排便する習慣がつきます。
排便習慣によって、腸の動きが整い、運動する準備ができ、
自律神経のバランスが整います。
食事内容は、炭水化物を含むごはん・パンの主食、魚や肉、卵、
大豆製品などを主材料にした主菜(たんぱく質や脂質はエネルギー源になる)、野菜やいも、
海草などを主に使った副菜(カルシウムやビタミン、食物繊維などを多く含むもの)、
うす味でバランスよくメニューがお勧めです。
また、水分補給にも注意が必要です。
運動すると汗をかき、代謝が上がるため体内の水分が不足しがちになります。
水分の取り方としては、少量をこまめに飲むことが勧められます。
運動した後には水分補給を心がけ、常温または人肌程度に温めて飲むとよいでしょう。
運動・食事・水分は3つとも相互に関係して、低体温対策になるので,
バランスよく行うことを意識してみてください。