ストレッチには、ある程度の負荷が必要なのですが、一体
どのくらいの負荷が最適なのでしょうか。
筋肉の反応を感じる
ストレッチの強度における研究結果のひとつに、
「ストレッチ強度が85~100%のとき、60%の場合よりも
優位に大きな柔軟性を獲得できた」(Walter et al.1996)
というものがあります。
この研究結果だけで見れば、強くしっかり伸ばせば
それだけ柔らかくなるということです。
しかし、ここで問題になるのが、ストレッチには個人差があり、
強さを数字で表すことができないということです。
つまり、同じ負荷をかけても、効果のある人と、
そうでない人に分かれるということです。
ストレッチは、本人の主観的要因が大きく、
筋トレのように重量を設定出来ません。
では、どのようにストレッチの強さの基準を知ればいいのでしょうか。
それには、自分の筋肉の状態を自分で感じることが必要になります。
具体的には、
・伸ばされている筋肉の強い痛み
・伸ばされている筋肉の震え
・伸ばされている筋肉のピクピクとした収縮
・強い不快感(ストレス)
・強い脱力感
・伸ばしたい筋肉以外の箇所(関節等)の痛み
このような状態にある場合は、ストレッチが強すぎますので、
その一歩手前の、俗に言う「いた気持ちいい」ところまでで
やめるようにしてください。
体の変化の3大原理
筋力や体の発達理論の中に、3大原理として、
・過負荷の原理・・・負荷をかけないと変化しない。
・可逆性の原理・・・負荷に応じて変化する(負荷をかけないと衰退する)。
・特異性の原理・・・どんな負荷をかけたかによって変化の種類が異なる。
というものがあります。
ストレッチをしても特に効果を感じないという人は、
・伸び感の伴わない小さな動作のストレッチで満足している(強度が低い)。
・一度ストレッチをしたら、1週間以上間を空けてしまう(頻度が少ない)。
・自分の得意なストレッチしかしない(バランスが悪い)。
このような状態になってしまっている場合が多いです。
強い痛みを感じるのも良くないですが、
全く痛みを感じないというのもよくありません。
両極端にならずに、適度な強さのストレッチを
毎日継続していくことがポイントです。